勇気

ShorStory

2007年01月11日10:17
タイトル
【勇気】
電車に人が乗ってくる音

聡「おう、一也、おはよ」
一也「おはよ」
聡「あれ?今日、あの娘、いないねぇ・・・」
一也「風邪とかかな・・・」
聡「お前って面白いなぁ」
一也「なにがだよっ」
聡「だってな、毎日おんなじ学校行ってて、おんなじ電車のおんなじ車両で、話もしたことないんだろ。」
一也「あんだよ。いいんだよ。それで!」
聡「それで風邪ひいたのかなぁ、とか心配してるんだ」
一也「ま、そりゃそうだけど・・・」
聡「あ~あ。朝からコレじゃぁねぇ~。今度顔見かけたら、迷わず話しかけるんだよ」
一也「どうやって?だよ。思いつかねぇし・・・」
聡「そんなの、普通でいいんだよ。普通で。学校まで一緒に行こう、とか」
一也「う~ん・・・」
聡「勇気、だせよ!」

電車到着
ドアが開いて、乗客が降りる。
環状線 岡崎公園駅

由美「おはよう!」
美樹「・・・おはよう・・・」
由美「いつもの車両に居ないから休みかと思っちゃった!どうしたの」
美樹「うん。なんか恥ずかしくなっちゃって・・・」
由美「何が?」
美樹「いいの!聞かなくて」
由美「はは~ん・・・。一也先輩か?そうでしょ!」
美樹「いいっていってるのに・・・。聞かないの!」
由美「何が恥ずかしいの?」
美樹「いっつもおんなじ車両で気にしてると、ね・・・」
由美「ふ~ん?私にはわかんないけど・・・。ね。話しかけてみなよ」
美樹「え?ええ?無理だよ・・・。ありえない。」
由美「何赤くなってんだか・・・いまどきそれこそありえないよ・・・。勇気だしなよ!」

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聡「あれっ!あそこ、なんだ。いるじゃん。ほら一也!後」
一也「あ、あれ・・・。ホントだね。よかった。具合悪いわけじゃなさそうだね」
聡「早速チャンス到来じゃん!じゃ、おれ、先いくわっ!じゃ!」
一也「っておいっ聡っ! まてよっ!って・・・。あ”~。勇気、かぁ」

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階段を降り終わった感じの音。

由美「一也先輩だよ、美樹。ほらあそこ。出口。
   美樹を待ってるんじゃない?」
美樹「あ・・・」
由美「あれ?あーお邪魔かなぁ。じゃ、私先に行くねぇ~」
美樹「由美っ! あーもう・・・。」

一也「お、おはよっ!」
美樹「あ、うん。おはよ・・・うございます・・・」
一也「・・・あのさ、学校まで一緒に行かない?」
美樹「はいっ!」

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